オナホ売りOLの平日

大人のおもちゃメーカーで働くOLのブログ。

男性にとっての地下アイドルが、女性にとってのホストなのかもしれない。

ダメ人間なので、毎日テレビばかり観ています。毎週何番組も撮りためているので、ハードディスクの容量が足りません。それでそろそろ、観てないものを観て消さなきゃなと思いながら、NHKの「ねほりんぱほりん」の「トップオタ回」を見ていたら、はっとしました。

「で……デジェブ……」

先日みた、同番組の「ホストに貢ぐ女回」と酷似している……

www4.nhk.or.jp

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◆好きな人のために犠牲にする時間とお金

ホストに貢ぐ回とトップオタ回で酷似しているのは、献身的な姿勢。ホスト回では、寝る時間もなく風俗で働いたり、エース(ホストの一番の太客)になるために大金をつぎ込んだりする事例を、オタ回では、打ち合わせと会社に嘘をつきライブにいく、握手会で最後まで残るためにCDを150枚買うといったファンを紹介。どちらも、自分の時間やお金を犠牲にして、何かにつぎ込んでいるんです。

 

◆共感経済に生まれる発泡スチロールのシヴァ神

映像や音楽などコンテンツを消費する経済から、自分が共感できる人に投資する共感経済に移っていくと、以前ブログで書きました。ホストやアイドルの商売も共感経済に近いのかなって。

mochi-mochi.hateblo.jp

 

宇野常寛さんは、著書ゼロ年代の想像力の中で、限られた人だけの小さな組織のみで信仰される超越的な存在を、「発泡スチロールのシヴァ神と呼んでいました。ホストやアイドルも、まさに発泡スチロールのシヴァ神で、第三者から見れば、発泡スチロールのように、そこに大金を使う理由が分からないものに見えるけれど、当人たちにとっては神のように尊い存在。自分を犠牲にしながら、発泡スチロールのシヴァ神を信仰するという点はホスト好きとアイドルファンは似ているなと思った。

ゼロ年代の想像力

ゼロ年代の想像力

 

 

◆辛い・苦しいを解決してくれる発泡スチロールのシヴァ神

そして、どちらも、癒しを求めている部分もあるように思います。アイドル回では、お金を使った自己嫌悪を癒すためにライブに行く悪循環を紹介し、ホスト回は、夫婦関係が冷え切った主婦が、もし、旦那さんと仲良かったらホストにここまでハマらなかったかもしれないと、話していました。純粋に楽しいからいくという人もいるでしょうが、現実の辛い部分から目を背けるために、好きな人との非現実を味わう部分もあるようです。

 

◆社会性のあるオタと一対一のホスト

わたし、アイドルオタって、詳しくなかったのですが、オタク同士のコミュニティがあるようなのです。番組には、パネリストとして司会者と話す「トップオタ」が出演していたのですが、トップオタになるには、単純にお金を使うだけではダメなようです。前述した出演者も、激しいオタ芸をすることでトップオタになったと話します。ライブの回数、目立ち方、金額などを考慮して、ほかのファンから「あいつすげえやつ」と認められることでトップオタになるようです。なので、単純にお金を使うだけではトップになれない。

一方、ホストに行く女の子の間にコミュニティはありません。同じ指名の客が偶然居合わせることはありますが、双方のコミュニケーションはなく、むしろ競い合うライバル同士。ホストと自分の一対一の関係。そして、その関係を崩す他の客という構図です。

 

◆終わりが来るアイドルと終わりのないホスト

番組では自己破産したことで、アイドルオタを辞めたアイドルオタが紹介されました。パネリストとして司会者と話すアイドルオタも、アイドルオタを辞める覚悟で、彼女に電話番号を聞き、断られたことをきっかけにアイドルを辞めています。オタの活動は、社会性のある活動、一人のアイドルを複数ファンがライブやサイン会で応援する。ファン同士のコミュニティもできるし、一対多数であると分からせられる。だから、熱狂的になればなるほど、特別になりたいと思い、前述のパネリストのように特別になれないと分かったときが引き際になる。そして、やはり金銭的に活動が厳しくなったときも辞め時になる。

ホストが怖いと思ったのは、アイドルファンよりも辞め時がすくない。まず、ホストは客とキャストの一対一の関係。同じ指名の客が居合わせることはあるが、コミュニティはない。さらに、コミュニティ内の評価も含めてトップになれるトップオタと違い、ホストはお金を使った純にエースに近づける。エースになれば、特別になったように感じることができる。オタクが抱くような特別な存在になりたいジレンマはかんじられない。

そして、金銭的な問題に関しても、番組に出演したパネリストがそうであったように、ホストに行くお客さんは女性なので、身体を売る仕事につけば、なんとか大金を手にすることができてしまう。

 

◆少しだけ後味がよかったオタ回

少し、後味がよかったと思ったのは「トップオタ回」で、前述したように、携帯電話の番号を断られたことで、アイドルを辞めてしまいますが、その後は彼女ができ、幸せだと言います。

その彼女ができた理由を、握手会でアイドルと話したり、オタクコミュニティで認められたりすることで自信をもてたからと自己分析します。オタクコミュニティという社会性のある組織に属するので、仲間もできますし、コミュニケーションが苦手だった人も、だんだん、慣れていけたのかなと思います。

以前、前田裕二さんが著書のなかで、地下アイドルのライブをスナック的と書かれていましたが、アイドルとお客さんだけでなく、お客さん同士のゆるいつながりももてる場なのかもしれない。番組にでた人のように熱中してしまうのはよくないけれど、適度に楽しむ分にはいいのかもね。

もちこ氏イベントするってよ

大変恐縮ですが、小生、イベントします!
イベルトに告知ようかと思いましたが、イベルトの紹介部分に「人気セクシーアイドルや人気AV女優のイベント情報」と書いてあったので、小生ごときのイベントを掲載するのはおこがましいなと思い、こちらにひっそり告知します。


◆開催時間

3月29日(木曜日)19時~

 

◆開催場所

ぴゅあコレ
中野区中野5-52-152階

www.heart-beat-nakano.com

 

◆イベント内容

・タマトイズ商品、税別2000円以上購入
 もちことツーショット ※チェキもしくはお客様のカメラ

 

・タマトイズ商品、税別5000円以上購入
 上記特典+購入者を緊縛 ※服を着たままのお客様の上半身を亀甲縛りします。

★前売りないので、その場でご購入ください。

◆衣装

セーラーパジャマ おとこの娘用

purecolle.theshop.jp

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おとこの娘用だけど前着たら丁度よかったからこれにするよ!

 

ブログみている人もぜひ来てほしいよ!アダルトショップ行ったことないよって人も歓迎です!秋葉原でやっているDVD発売イベントとはちょっとテイストが違いますが、ぜひ遊びにきてね!

mochi-mochi.hateblo.jp

 

イベントとかで色んなお客さんと会うけど、ちゃんと話す機会がなく、お客さんと話してみたいなと思いイベントをすることにしました。イベント運営の際は、業務が忙しくて話すことはできないので、普段イベントくる方、遊びきてね!

AV女優さんのイベントではないので、そんなに人が来ないと思います。じっくりお話できると思います!

 

目標人数は3人以上です。お客さん来ないの寂しいので本当にお願いします。

www.av-event.jp

 

mochi-mochi.hateblo.jp

 

<追記>

おかげさまでイベント無事終了しました。イベントの感想も読んでね!

mochi-mochi.hateblo.jp

 

SHOWROOM、前田裕二社長と話して考えたこと

前の記事でも書いたけど、NHKニッポンのジレンマの収録を見学してきたよ。

mochi-mochi.hateblo.jp

www4.nhk.or.jp

2月24日(土) 夜12時半からEテレで放送するみたいなので観てね!

わたしが話しているところ、もしかしたら写るかも??

 

◆前田裕二社長と話したこと

今回の論客の中にSHOWROOM社長の前田裕二さんがいらっしゃったのですよ。

careerhack.en-japan.com

SHOWROOMは、アイドルやタレントさんが、ライブ配信する動画配信サービスで、演者さんにネット上でプレゼントした商品が、演者さん自身が課金化できるシステム「ギフティング」が話題になっています。

www.showroom-live.com

前田さんのことは以前から知っていて、前田さんの書かれた「人生の勝算」 の読んでいました。著書に書いてあった、スナック的な雰囲気の作り方は、わたしもイベント運営等で参考にさせてもらっています。

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

 

 収録の際、前田さんはこれからは「共感」がお金を生み出すという話をされていました。以前は、映像や音楽コンテンツにお金を払う「コンテンツ経済」でしたが、現在は、実際の体験にお金を払う「体験経済」演者に共感し応援の意味を込めてお金を払う「共感経済」に移っていく。

 

以前、わたしのブログでも、DVDが売れず、イベント中心の集客になっていると書きました。

mochi-mochi.hateblo.jp

コンテンツ自体に価値がなくなるというのは、流れとして明確で、それに代わるものが「共感」「体験」になる。DVDの発売イベントも体験を提供するサービスです。AV業界は「体験経済」はDVD発売イベントを行うという形で実施しています。ただ、共感に関しては、まだ実行できていない部分なので、収録後にお時間をいただき、「共感経済」を中心に前田さんのご意見を質問させていただきました。

共感経済の例として前田さんは堀江貴文さんの「堀江貴文イノベーション大学校」のことを例にお話してくれました。

salon.horiemon.com

月額1万円以上の会費を払うオンラインサロンですが、一定の会員はいる。調べてみると、2016年で800人、現在はもう少し増えているかもしれません。

biz-journal.jp

 堀江さんだから話を聞きたい、交流したいといったように、人に共感し、お金を払うビジネルモデルはユーザーから需要がある。

 

サブスクリプション方式が細々と残るAV業界

「AVというコンテンツが残る方法はあると思いますか?」という質問すると以下のような答えをくださりました。

コンテンツのビジネスとしては、利用権を借りて、利用期間に応じて金額を払うサブスクリプション方式」が現在、増えている。HULUやアマゾンプライムのようなネットフリックスもその一例。アダルト版HULUを作れば、それで、収益化をできるかもしれない。

ネット動画サイトを例にしながら、詳細にお話してくれました。アダルト業界でも、DMMは定額で利用するユーザーが多いですし、プレステージの運営する「MGS動画」も定額制で利益をあげています。たしかに、前田さんの言うことはその通りで、その方法で収益を上げている企業はある。

 

「ただ……」

納得しながらメモしていると、前田さんは話をつづけました。

「それでは、演者にかえってこないですよね」

ああ、たしかに。動画を配信して、利益はでるけど、それは、定額だから、いくら観てもらっても出ている女優の収益にはならない。実際、AV女優のギャラは以前より下がっていると言われています。

nikkan-spa.jp

 

◆お客さんの需要を考えない業界はなくなる

業界の方で、AVを観ないユーザーを批判する人がいますが、それは違和感があります。お金を払う価値のあるものを提供できないのは、わたしたちの力のなさで、需要のない商品にお金を払えは違うと思う。

 

わたしはこのとき、前田さんにひとつ、聞き忘れてしまったことあるんです。

「この業界なくなると思いますか?」

わたし自身は、AVというメディアは衰退していくよう思います。DMMやMGS動画のような一部のサブスクリプション方式が細々と残り、あとは縮小していく。盤としてのDVDのソフトはイベントや撮影会など体験ありきの販売になっていくと思っています。

AV女優の仕事は少なくなるし、AVにでる女の子のギャラも下がる。演者に還元されない業界になる。給料が安くなれば、出たい女の子は減るだろうし、AV女優は今より少なくなるでしょう。現に、今、ロリメーカーミニマムがなくなり、ロリ系の作品が少なくなったことで、ロリ系で売ろうとする女優が少なくなっていると弊社の制作からは聞きます。陰毛を剃る「パイパン」にするモデルがいなくなて困っています。

mochi-mochi.hateblo.jp

AVへの需要がなくなれば、AV全体にこれが広がるでしょう。AV女優になる人は少なくなる。そうなる前に、共感経済や体験経済にシフトするアダルトコンテンツをわたしたちは考えなくてはいけない。わたしたちには次の一手が必要。

前田さんならどう答えてくれるのか、もし、次の機会があるならうかがいたいです。

三浦瑠麗が怖い

先日、NHKの討論番組「ニッポンのジレンマ」の収録を見学してきました。www4.nhk.or.jp

番組を観てもらうとわかるのですが、論客の方が話している席に見学者の方も自由に出入りでき、議論に参加できるシステムです。先月放送した正月スペシャルを踏まえて議論するという回でした。

そこで、三浦瑠麗さんが過去の放送で話した日本の未来の最悪のシナリオについて、私は意見を言わせていただきました。編集されなければ流れるかも?

www.youtube.com

日本は多様性が否定され、軍事費を膨張させながら、孤立主義に陥る、といった内容の話を三浦さんはされていました。

 

◆反論できない違和感

私これを聞いて「極論だろ」と思ったんですよ。一部、そのような主張をする人はでるかもしれないけど、日本人の多数派はそんな極端な発想はしないような気がするな。仮にメディアや政治家が煽ったとしても、そんな極端な発想にいくのかな?と疑問に感じました。

だけど、はっきり反論できる言葉がなかった。東京大学政策ビジョン研究センター講師で、国際政治学者である彼女に対して、論理的に反論できる根拠がない。「それは、極論だろう」というしかない。

それが、彼女の怖いところかなって思ったんです。私たち一般の大衆にもわかりやすい言葉で、日本の未来の状況を予測してくれるから、彼女の話は理解できる。すごく分かりやすい。それが彼女の論客としての長所であり、魅力だと私は思います。

学者や研究者など専門職の人の難しい話を分かりやすい言葉で説明する人を、ニッポンのジレンマの収録のときは「キュレーター」と呼んでいました。彼女もまさにそれで、分かりやすい言葉で、難しい話をするから知識のない人も理解できる。だから怖い。大衆も理解できる彼女の言葉に聞く耳を持つし、彼女自身影響力を持つ。加えて、同じキュレーターの立場の人以外からの反論は目立ちにくい。

大衆は彼女に反論するだけの知識をもたない。学者や研究者などの専門職は、大衆に共感されるやさしい言葉で反論できない。だから、彼女が言えば、たとえ、極論であっても通りやすくなってしまうように思い、怖いなと言いました。なんとなく腑に落ちないけど、反論の言葉がない。

 

◆信用されていたから炎上した

先日、三浦瑠麗さんのテレビでの発言が炎上したじゃないですか。それに対して、他の著名人が同じ事いっても炎上しない、みたいな意見あるじゃないですか。

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それは、大衆が彼女を信用していたからだと思うんですよ。東大講師の政治学者がいうから正しいだろうと、彼女の分かりやすい話に耳を貸していた。だけど、そこで、根拠があるのか、ないのかという点で議論がおこり炎上した。東大の先生なのに「根拠ないこと言ってるじゃない」って。彼女でない人が言っても炎上しなかったかもしれません。

今は「何を言うか」と同等に「誰が言うか」が重視されています。その人に関する情報がインターネット上に溢れている現代、その人の背景や肩書までを踏まえて、私たちは判断する。発言の背景や、意図を判断されてしまう。常に受け手に対して誠実でいなければ、見透かされてしまいます。

今から11年前の2007年、メタルバンドsystem of a downのボーカルSerj Tankianは「The Unthinking Majority」を発表しました。

www.youtube.com

「無思慮な大衆」とレバノン生まれのシンガーに歌われたわたしたち一般大衆は、10年たった今、少しは思慮深くなったのかもしれないですね。三浦さんの考えるサイアクのシナリオは起こらなくてすみそうです。

 

余談ですが、三浦瑠麗さん似のAV女優、星咲伶美ちゃん可愛いし、いい子だし大好きです。

 

 

 最近も三浦さんについての記事を書きました。よかったらこちらも読んでください。

mochi-mochi.hateblo.jp

 

 

#MeTooより先に「警察呼びますよ」って言っていいんだよ  

 半年くらい前、営業先で、彼氏いるかしつこく聞いて来て困るということがありました。

 

 最初、DVDの場所とか聞かれるのか思って返事したんですが、「彼氏いますか?」と聞かれ、「すいません、仕事中ですので」と断ってもなんども「彼氏いますか?」と言われ、仕事ができず困りました。様子がおかしいのを気が付いて、店員さんがきてくれたので、その日はいなくなったのですが、そのあとも、店舗にたまにいて、わたしが商品の棚にいる間、ずっと棚のそばにいるので、商品の確認がしにくい。この前、店舗の近くの道で見かけ、その人がいるであろう店舗に行くべきか迷い、事情を話して今日は帰っていいか上司に電話で確認しました。その話が、セクハラに困る女の子に役立つかもしれないな思ったので共有します。

 

◆「次、警察呼びますよ」って言っていいんだよ

上司から言われたことは3つです。

  1. 前のようにしつこく話しかけられたら「迷惑なので、それ以上、話しかけたら警察呼びますよ」という。それでも話しかけてくるなら、事情をはなして、店舗の人に警察を呼んでいいか確認する。
  2. 棚のまわりでうろうろして、作業がしにくくなったら、店舗の人に、あの人に昔しつこく話かけられて困ったこと、棚のまわりにいて作業ができないことを伝え、帰っていい。
  3. パニックにならないで、冷静に対処する。

 

オドオドしたり、パニックになったり、せず、毅然とした態度で行うよう言われました。 実際、その店舗に、その人がいて、わたしが来たときは棚のまわりにいたのですが、毅然としていたら(もしかしたら、不機嫌にみえたかも)そのうち、いなくなりました。

 

わたしは、その人が現れたら、なにをされるかわからず不快でした。でも、想定できる事態を予想して、そうなった場合の対策を考えたら、嫌な気持ちは少なくなりました。もし、困ったことがあっても、どう対処すればいいが分かるので、オドオドも不安もありません。なにをすればいいか分からず怖いというのがありません。

 

最近、#MeTooで、過去にされたセクハラ被害をSNSで訴える女性が多いですが、セクハラをされる前に「これをされたら、嫌ですよ、やめてくださいね」って意思表示をしていいんだと私は思います(もちろん、薬やお酒で意識を失わせられるなど、自分の意思を示せない場合もあると思いますが)。やられてから傷つくよりも、自分の嫌なことを伝えて、避けた方がきっと、傷つかずにすみます。

 

◆「困るよ」「嫌だよ」を伝えることで関係が維持できる

わたしは、全然、知らない人に対して行いましたが、多分、会社の人とかにも応用できるかなって思います。困ったことを明確化して、なぜ困っているか本人に伝え、やめてもらう。そして、やめてくれないのあれば、しかるべきところに相談する。今は、セクハラを相談できる組織もたくさんありますし、法律にかかわることでしたら、無料で相談できる法テラスとかもあります。

www.houterasu.or.jp

 

そして、もし、関係性を維持したい相手で、自分にも余裕があるなら、これをされるから困るのであって、その人自体が嫌いなわけではない、とフォローしてあげてもいいと思います。「そんなことを言われると、私は辛いので●●さんとお話するの嫌になっちゃいますよ」とか、あくまで、その言い方や行動が嫌なのであって、その人自体が嫌いでないというのを伝えたらいい。まあ、関係性を維持したくない人なら、無理をせずそこから距離をおいたらいい。仕事で付き合いのある人なら、仕事上必要な話だけをする関係でもいいと私は思っています。

 

◆可愛らしさ、女の子らしさなんて捨てていい

 先日、南極点と北極点、グリーンランド氷床の3カ所をスキーで踏破する「ポーラー・ハットトリック」を最年少で達成した女子校生スキーヤー、ジェイド・ハマイスターさんの記事が話題になりました。

www.huffingtonpost.jp

わたし、彼女、すごくかっこいいなって思ったんですよ。記事では彼女のこんな発言を紹介しています。

若い女性というだけで、否定的なコメントを浴びせられます。「女性は少食で、着飾らず、痩せて、身の丈にあった野望を持て」「いつか白馬の王子さまが来て、救ってくれるのを待ってろ」なんて言われるんです。それは、「女は強くない」っていう男性的な決めつけではないでしょうか。

 

かわいくて貞淑な女の子でいることがすべての女の子にとっての正解ではない。わたしは、自分の「可愛らしさ」や女性らしさは付加価値でしかないと思っています。

わたしがお金をもらえるのは、営業として働いているから。仕事で足りない部分もあるし、「かわいい」も上乗せ分にはなっているかもしれないけど、わたしは「かわいい」だけではお金なんてもらえない。だから、不要なときは「かわいらしさ」を捨てます。

たとえば、イベントのときは、自分の化粧を直すより、モデルさんとお客さんたちが楽しめる環境をつくるのが一番です。動きやすい格好で、お客さんやモデルさん最優先で働けるようにします。だって、この場ではわたしの可愛らしさなんかに価値はないないから。

 

可愛いいい子になることが、自分にとって不要であるならば壊していい。嫌なものは嫌と言っていいし、我慢して無理をする必要なんてないと思うんです。

そろそろ「子供が可哀相論」やめませんか

「世の中に「待機児童」なんて一人もいない。子どもはみんなお母さんといたいもの。保育所なんか待ってない。」とツィート自民党の女性議員が炎上していますね。

 

news.yahoo.co.jp

news.nifty.com

 

保育所に預けるのは親のエゴ、子供が可哀相って言うのは、たまに言われることで、昔、キャスターの長谷川豊さんもそのようなことを言って炎上していました。

日本死ね : 長谷川豊 公式コラム 『本気論 本音論』

よく言われる、3歳までは、親が育てた方がいいという「三歳児神話」に近い内容です。そもそも、「三歳児神話」に関しては賛否あるようで、発育によいか、悪いかは、識者によって意見が異なります。

 

◆寂しさが絶対悪いわけではない

親と離れて「寂しい」という感情を持つことは、子供によっては、あるかもしれません。けど、その寂しさは悪いことばかりではないとも思います。

この前、Eテレを観ていたんですよ。100年生きる社会をどう生きるかというテーマで、自分の持っているスキルに関して話し合うことだったのですが、そのなかで、みうらじゅんさんが、一人っ子でさびしくて、遊びに来た友達が長く帰らないようにするためにもてなす方法を色々考えていた。そのなかのひとつが、マンガ本の面白い箇所のみを切り取って再編集するということで、その経験がその経験が編集者や漫画家としての仕事に繋がってる、と。

www4.nhk.or.jp

 

一見、一人っ子でさびしかったというのはマイナスなことに思えることだけど、結果的に自分のスキルや楽しいことの発見につながった。みうらさんは、このさびしい経験がなかったら、自分の好きなことに気がつかなかったかもしれません。マイナスに見えることでも、そこから、自分を発見したり、プラスになることはある。なにか、その人のためになるかなんてわかりません。

 

◆その人の幸せはその人でないと分からない

親がつきっきりでないということは、親が育てる場合とは異なる点もあるかもしれない。でも、それが、いいか悪いかを決めることができるのは大人になった後の子供たち自身です。

子供がいる知り合いに、好きなものを買い与えて甘やかすから、姑に預けたくないという女性がいます。子供は楽しそうだけど、将来の子供のためにならないと彼女は言う。

わたしも共働きだったので、祖母の家によく行っていて、両親よりも祖母からたくさんお小遣いをもらったし、たぶん甘やかされたけど、祖母との時間をなかったほうがいい時間だったとは思いません。そこでの体験で、今の自分に繋がっている部分もあります。

子供が暴力をふるわれたり、健康を脅かされることがないよう、努めるのは親の役目です。けれど、それ以外で、その人にとっていいか悪いかの判断はできないよなと思う。たとえ、親であってもその人にとってなにが幸せかは決められない。

 

◆「可哀相」で自分の意見を主張する大人

前述の女性議員のニュースを調べていくと、保育園に子供を預ける女性から「保育園にいかせるのは子供もため。必要なお金を稼いで、金銭的に不自由なくさせたい」といった反対意見もあります。保育園行く方が可哀相か、行かない方が可哀相かという論争。

結局、大人たちが支持する意見を主張するために、「子供を可哀相」といって利用している。自分の主張を通すために、不幸なことにされた子供たち。

たくさんの選択肢がある時代。自分の選択は正しかったと言わないといられないのだろう。一番可哀相なのは、自分が正しい、相手の意見は間違っていると、誰かを批判し主張し続けないと、自分を保てない大人たちかもしれないね。

鈴木涼美に心を抉られる。

この業界で働き始めて、もうすぐ3年になります。3年も働いていれば、それなりに色んな仕事をしました。AV女優さんにもたくさん会いました。

ある女優さんの話なんですが、顔が可愛いのもそうなのですが、性格もいい子で、穏やかで言ったことを素直にやってくれますし、嫌な事を伝えるときも控えめですし、イベントに来たお客さんにも私たちにも分け隔てなく丁寧に接してくれて「いいこだな」って思ったんですよ。

私がちょっと外して控室に戻ってきたときね、モデルさんとマネージャーさんとふたりだったんですけど、私やお客さんと話すよりも砕けた話し方になってたんだよね。「ああ、色々気を使っていたんだね」っておもったのよ。お客さんはともかく、べつに私にまで丁寧で良い子にならなくてもいいのにね。でも、きっと「かわいくて、やさしいAV女優像」を演じ切っていたんだろうなって思ったの。がんばってるな、えらいなって、彼女のことをもっと好きになった。

 

鈴木涼美に心を抉られる

AVに出ている女の子には、仕事場では見せないプライベートな姿があると思う。でも、彼女たちを「AV女優」として見る人たちは、AVにでている女の子には、できれば、理想のAV女優でいてほしいと願ってしまう。それは、見る側のワガママなのかもしれないけど、求める像になりきってほしいと消費者は願う。

 

元AV女優で、ライターの鈴木涼美さんの書く文章は面白いし、読み応えのある著作物もたくさんあるけれど、 元AV女優という立場で、AV女優の虚像をガンガン崩していくようで、心が抉られる。もちろん、それが彼女のライターとしての持ち味で、個性的な部分でもあるのだろうけれど。

withnews.jp

AVに出ている女の子だって、仕事以外のときは、ホストにいっているかもしれないし、おじさんに貢がせているかもしれない。彼女たちの生活にも、あくの強い部分はあるだろうけれど、それをあえて見たくはない。ディズニーランドでミッキーマウスの中身を見たくない。人がいるのは分かっているけど、あえてそこを無視して楽しい気分になっていたい。

そんなものは、虚構だと言われればその通りです。だけど、消費者としてのわたしたちは虚構であっても居心地のいい空間を消費したい。そのためにお金も払う。

 

◆みてほしい私と、対価をもらえる私

以前、どこかのチェーンの焼肉屋に行ったときでした。ホールでお肉を運んできた女の子に「かわいいね」とか言いつつ、仲良くなって、肉を運ぶたびに雑談するようになったんです。そこで彼女、「わたし、ダンサーを目指していて、今度、ミニーマウスのオーディション受けるんですよ!次、最終なんです」って言うんですよね。もちろん、彼女として、自分がダンサーとして優秀であることを、ダンスが分からない素人にアピールしたかったのでしょうが、ディズニーランドでポップコーン食べながら、着ぐるみショーを見る消費者としての私は、なんとなく、気持ちがひっかかったんですよ。中に人がいるのをわざわざアピールされたくないな。

ダンスと無関係の仕事をしている私たちに、どんなにアピールされても、彼女に仕事を紹介できないし、ダンサーとしてプラスになることはないだろう。一見、無意味にみえること。だけど、「みてほしいわたしの姿」をまわりにアピールしながら、「人から見える自分像」と「人から見てほしい自分像」を一致させたいのだろうなと思った。

 

◆人気風俗嬢は男性の好む女性になれる

風俗で働いていると思われる女性のブログを拝読すると、風俗の世界でも、「男性が好む女性」を難なく演じられる人は人気になる、一方で、それを演じる事にストレスを感じる人もいるようです。

femmefatalite.blog.jp

 

風俗嬢のなかにも様々なタイプがいて、売れている女性は「男性が好む女性」を難なく演じられる人なのではないかと思う。(中略)「『エッチが好きでこの仕事をしているの?』っている客いるけど、そんなはずないじゃん、お金のためだよ」という風俗嬢の愚痴をよく聞く。(中略)「ほんとはエッチが大好きなの」という女性を演じることすらストレスを抱えている女性がたくさんいるのだ。それは「自分が納得いかない物語を被せられること」に対する不満なのだと思う。それがお金のためと割りきってできる人は、第三者の力を借りなくても、ちゃんと売れるストーリーを考え、実行しているばずた。

 

風俗で働く女性も、AVに出る女の子も、ディズニーランドのスーツアクターも、消費者は求める理想像になりきってほしいと思うし、それが虚像とどこかで気が付きながらも、嘘の世界で現実逃避をしたい。だけど、演じる側は、「みてほしいわたしの姿」で、他人に見てほしい自意識もある。自意識を抑えながら、虚像を演じることは難しいことなのかもしれないな。ストレスをかかえながら、虚像を演じてくれる人たちに、敬意を払わなくてはいけない。