先日、NHKの討論番組「ニッポンのジレンマ」の収録を見学してきました。www4.nhk.or.jp
番組を観てもらうとわかるのですが、論客の方が話している席に見学者の方も自由に出入りでき、議論に参加できるシステムです。先月放送した正月スペシャルを踏まえて議論するという回でした。
そこで、三浦瑠麗さんが過去の放送で話した日本の未来の最悪のシナリオについて、私は意見を言わせていただきました。編集されなければ流れるかも?
日本は多様性が否定され、軍事費を膨張させながら、孤立主義に陥る、といった内容の話を三浦さんはされていました。
◆反論できない違和感
私これを聞いて「極論だろ」と思ったんですよ。一部、そのような主張をする人はでるかもしれないけど、日本人の多数派はそんな極端な発想はしないような気がするな。仮にメディアや政治家が煽ったとしても、そんな極端な発想にいくのかな?と疑問に感じました。
だけど、はっきり反論できる言葉がなかった。東京大学政策ビジョン研究センター講師で、国際政治学者である彼女に対して、論理的に反論できる根拠がない。「それは、極論だろう」というしかない。
それが、彼女の怖いところかなって思ったんです。私たち一般の大衆にもわかりやすい言葉で、日本の未来の状況を予測してくれるから、彼女の話は理解できる。すごく分かりやすい。それが彼女の論客としての長所であり、魅力だと私は思います。
学者や研究者など専門職の人の難しい話を分かりやすい言葉で説明する人を、ニッポンのジレンマの収録のときは「キュレーター」と呼んでいました。彼女もまさにそれで、分かりやすい言葉で、難しい話をするから知識のない人も理解できる。だから怖い。大衆も理解できる彼女の言葉に聞く耳を持つし、彼女自身影響力を持つ。加えて、同じキュレーターの立場の人以外からの反論は目立ちにくい。
大衆は彼女に反論するだけの知識をもたない。学者や研究者などの専門職は、大衆に共感されるやさしい言葉で反論できない。だから、彼女が言えば、たとえ、極論であっても通りやすくなってしまうように思い、怖いなと言いました。なんとなく腑に落ちないけど、反論の言葉がない。
◆信用されていたから炎上した
先日、三浦瑠麗さんのテレビでの発言が炎上したじゃないですか。それに対して、他の著名人が同じ事いっても炎上しない、みたいな意見あるじゃないですか。
それは、大衆が彼女を信用していたからだと思うんですよ。東大講師の政治学者がいうから正しいだろうと、彼女の分かりやすい話に耳を貸していた。だけど、そこで、根拠があるのか、ないのかという点で議論がおこり炎上した。東大の先生なのに「根拠ないこと言ってるじゃない」って。彼女でない人が言っても炎上しなかったかもしれません。
今は「何を言うか」と同等に「誰が言うか」が重視されています。その人に関する情報がインターネット上に溢れている現代、その人の背景や肩書までを踏まえて、私たちは判断する。発言の背景や、意図を判断されてしまう。常に受け手に対して誠実でいなければ、見透かされてしまいます。
今から11年前の2007年、メタルバンドsystem of a downのボーカルSerj Tankianは「The Unthinking Majority」を発表しました。
「無思慮な大衆」とレバノン生まれのシンガーに歌われたわたしたち一般大衆は、10年たった今、少しは思慮深くなったのかもしれないですね。三浦さんの考えるサイアクのシナリオは起こらなくてすみそうです。
星咲伶美ちゃんって、政治学者の三浦瑠麗さんに似てません?知的な美しさ。
— もちこ@TMA営業 (@CO_mochi_mochi) 2017年12月15日
余談ですが、三浦瑠麗さん似のAV女優、星咲伶美ちゃん可愛いし、いい子だし大好きです。
最近も三浦さんについての記事を書きました。よかったらこちらも読んでください。