オナホ売りOLの平日

大人のおもちゃメーカーで働くOLのブログ。

#kutooの動き阻む女性のプライド

「#kutoo」というハッシュタグが最近話題になっているようです。ハイヒール着用を義務付ける職場のルールを変えよう、ヒールのない靴を許してもらおう、という動きです。

女優でライターの石川優実さんの呼びかけで始まった「#KuToo」運動。職場でのパンプスやハイヒールの着用義務をなくし、履く履かないを選べるようにしようというものです。

www.bengo4.com

 #kutooと一緒に化粧をするマナーもなくそうという動きもあり、化粧のルール化をなくす航空会社もあるようです。

メイクをしたくないキャビンアテンダント(CA)は、男女を問わずメイクをしなくてもいい。イギリスの航空会社ヴァージン・アトランティックが、新方針を発表した。

www.huffingtonpost.jp

 

わたしはこの動きにすごくすごく良いと思います。芸能人のような見た目の美しさが自分のセールスポイントになる人は別ですが、それ以外の、普通の会社員にまで動きにくい靴や、肌に負担をかける化粧をマナーとして強要していいものか、と思っています。汚れた服装や清潔感のない見た目は印象が良くない。だから男女とも、髪を整え、服をキレイして、仕事をするのはわかる。でも、女性だけに、過剰に見た目の良さを求めるのは嫌だなと思っていた。#kutoo賛成すごくいい。(というか、わたしはすでにヒール靴なんて履いてないけどね)

 

◆#kutooに反対する女性の声

だけど一方で、#kutooに対しての反対意見はある。そして、それは男性ばかりではなく女性から沸き起こっている。たとえば、作家の鈴木涼美さんはアベマTVの番組で#kutooに対して、以下のような意見を述べている。

「こういった運動は世界各地で起こっている。一部賛同は得られるがそれ以上の広がりがない、乗らない女性が多いことを考えると、女性がキレイでいることは社会的要請である一方、女性自身の普遍的な欲望でもある」

abematimes.com

「女性は綺麗でいる」という価値観の押しつけが男性ではなく同性から起こる。これは、この問題だけでなくて、色んな場面で起こるのかなと思います。

 

◆服装自由の会社でのメイク強要

わたしが大学をでてすぐの頃。小さい広告代理店でバイトをしていました。そこで、同僚の女の子が「化粧をしなさい」と女性の役員に注意されていました。その子は制作職として働いていました。制作職は「髪型服装自由」と募集広告には書かれています。「化粧自由」とは表記してなかったけど、取引先と接することがないから、服装もカジュアルでもいい。そんな職場でお化粧する必要あるのかなと、そばでみていて思ったんです。派手な見た目ではないけれど、不潔な服装はしていません。さらに、仕事の面ではすごく優秀。美大卒でデザインセンスがすごくいい。なんか、あら捜しをしているようだなと思った。

注意した女性役員はもともとは営業職だった人で、50歳近い年齢だと思いますが、毎日バッチリメイクをして、ハキハキと気の強そうな女の人でした。きっと女性営業として、ガツガツ働いて結果を出したんだと思います。隙のない見た目の人です。だから、だと思うんです。美大卒で、隙だらけの制作職の新人さんが目についてしまったのだろうな。役員の彼女の側に「化粧をするのは当たり前」「自分は毎日やっているのに」みたいな考えがあったように思ったんです。

 

◆化粧圧は女性からくる

わたしも普段あまり化粧をしないので、化粧しなよ、みたいな圧を感じることがあります。でも、その「化粧圧」って男の人ではなく、女の人から感じることが多いんだよな。そもそも男性は自分がしないせいか化粧の濃淡を気が付かないことが多い。

以前、女の子に「化粧しないから一緒に写真とれない」と話した時「わたしは化粧をしないで出かけたことなんて一度もない、ありえない」と言われショックをうけました。

 化粧もヒールもないほうが俄然楽でいいんですよ。それでも化粧をするのは、鈴木涼美さんの言うように、自発的な気持ちもあるとは思いますが、それよりも、他者からの評価を下げたくない、きれいに見られたい、という気持ちで気を使っているように思うんです。以前も、書きましたが、女性は他人からの承認により自信を持つ傾向がある。自分自信が綺麗でいたいよりも「綺麗に見られたい」のほうが強いんじゃないかな。

mochi-mochi.hateblo.jp

 

「あか抜けない子」「ダサイ子」と思われないように顔を作る。ほんとは面倒だけど頑張る。だからね、めんどくさいことを放棄する子がずるく見えるのかなと思います。わかる。すごくわかる。わたしも頑張ったんだから、がんばってよ、と思うことある。だけど、わたしは化粧をがんばりたくはないしなあ。やっぱりね、自分が頑張りたい、めんどくさくてもやりたい、と心から思えるものに注力するのがいいんだろうな。