オナホ売りOLの平日

大人のおもちゃメーカーで働くOLのブログ。

V&Rプランニング、安達かおる監督とAV業界の話をしてきた。

AV男優の辻丸さんという方が、AV問題を考える会というシンポジウムを開いたと読みました。

mainichi.jp

 

そんなものがあるのか、そうか、と思っていて、辻丸さんのツィッターをフォローしていたんですが、そしたら、また、イベントを開くというツィートが流れてきました。

 AV業界にいるけれど、この問題に関して、まったく分からないですし、詳細がわかりません。ニュースで一部の記事を読んで、「わたしが知っている業界と違うな」と思うくらいです。だから、どんな物なのだろうなと思い、参加してみました。

 

◆少し興味ある人のゆるいつながり

正直、参加する前は、怖いところだったらどうしようって思ってた。なんかこう、これも勝手な私のイメージなのですが、「AV売るなんてダメだ」って怒られたらどうしようとか思っていたのですが、そんなこともなく、参加していたのも、「友達がAVが好きで、以前の辻丸さんのイベントに参加して、その後続けてきてます」というような少し業界に興味のある、ふつうの人が多くてほっとしました。

旦那さんが、家にAVおいていますっていう主婦の人とかもいて、でも、わたし個人的には持ち主本人以外見えるとこにAV置くのはいやだなって思うから、嫌じゃないですか?って話したり、ほんと、ふつうの話しました。もっと、こう、イデオロギーのある人かなと思ったけど、そんなことなくてほっとした。積極的な意見や活動はなくても、「この業界に少し興味がある」という女の人がいるのはいいことかもしれないなと思った。

 

◆最善だけど難しいこと

当日、会場にV&RプランニングのAV監督の安達かおるさんがいらしていました。安達さんは現場に、メディアを入れるという取り組みをしているようです。

withnews.jp

 

撮影現場をオープンにすることは、とてもいいことだと思います。だけど、一方で、わたしの意見としては、すごくすごく難易度の高いことだなとも思った。メーカーによるでしょうし、そうでない会社もあると思います。だけど、わたしが現場を見て思ったのは、「制作はギリギリで現場をまわしているな」ということ。時間も予算もギリギリ。実際の現場を観たら、戦場のように忙しかった。メーカーの人間であっても、わたしのような現場になれていない人間は邪魔になる。そのような中に、取材班を入れたら、仕事まわるのかな、というが私の意見です。仕事として撮影を行うことと、取材を受けること、それを両立する難しさのようなものを感じてしまいました。そのぶん、安達さんの行っていることは、ものすごく手間やコストをかけて、難しいことに挑んでいるということも分かります。

mochi-mochi.hateblo.jp

 

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◆断れるスキルの重要さ

前述したシンポジウムは、私は参加しなかったのですが、AV女優の新村あかりさんという方が参加したというのはネットを見て知っていました。わたしは、そこで何を話したかは知らず、AV女優として、現場で困ったエピソードとか話したのかなと、思っていたのですが、彼女は、業界の良い部分も話していたようです。

新村さんの友達が、出演したくないのに、AVに出る方向で話が進んでしまったとき、彼女がその友人と一緒に事務所にいき、きちんと断り、出演しないことで話がまとまった、友達の所属する予定だった事務所も話を聞いてくれ、出演には至らなかった。 そんな、エピソードを辻丸さんは紹介してくれました。

出演を依頼にする側にも、無理をさせないように配慮する、改善する点はあると思います。しかし、それと同時に、依頼された側が嫌なことをきちんと断ることも大切なように感じています。ヨーロッパの性教育に関する記事で以下のような話を紹介していました。

gendai.ismedia.jp

「良く知らないおばさんが訪ねてきて、あなたに(あいさつの)キスをしたいと言っています。そんな時どうしますか?」という状況設定で、教師が小さな男児とロールプレイを試みる。そして男児はしっかりと「キスはいやだ」「でも握手ならいいよ」と自分の望まない形での肉体的接触を拒否する。

こういった教育が日本にも必要のように私は思っています。自分はどうしたいか、なにが嫌か、きちんと考えて、嫌なことは断る。考えることと意志を表明すること。もちろん、セクハラや強要をしないように配慮をすることは必要です。だけど、一方で、受け手がきちんと拒否することを身に着けることは、AV出演だけに限らず必要かなと思います。「これが嫌だよ」というが伝わることが必要のように思う。言葉で意思を表明しないと相手には伝わりにくい。

mochi-mochi.hateblo.jp

 

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◆業界内外での認識の違い

 全体的には和気藹々とした雰囲気だったけど、それでも、会話の中で、自分の意図しない形で受け手が受け取ることがあり、それが、業界外の人と話す難しさなのかもしれないなとも思いました。

自分の認識が、他業界の認識ではないむずかしさ。もしかしたら、それも、業界人が、この問題から距離を置く理由かもしれない。相互理解が難しい。それでも、議論を続けていかないといけないな。