オナホ売りOLの平日

大人のおもちゃメーカーで働くOLのブログ。

偉くならないと不倫できない

たまに口説いてきた人が既婚者だったという事があるのですが、やめてほしいですよね。そこで、セックスしたら、奥さんから私が怒られるじゃないですか。なぜ好意をもった人に迷惑をかけるようなことするのでしょうかね。インフルエンザなのにセックスしようと言っているのと一緒です。こちらが迷惑を被るのですから、家で大人しく寝ていてください。

まあ、でも、もし、小野寺五典に出会ったら、こちらからチンコ触らせてくださいと頼む。小野寺五典がすきすぎる。わたしとセックスしたいなら、まずは、防衛大臣になってトマホークを撃てるようになっていただきたいですね。そんな小野寺五典が、防衛大臣ではなくなったことが悲しくて仕方ない。小野寺五典とセックスしたい。

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まあ、小野寺五典が好きだということは置いておいて、少し前に安部公房没後25周年フェアというのを書店でやっていて、そこで、「安部公房とわたし」という文庫本を買って積読になっていたのを最近読みました。これは、ノーベル賞候補にもなった作家、安部公房と不倫関係にあった女優山口果林が、安部公房と過ごした日々を書いたエッセイ。安部公房の本は好きで、高校時代、砂の女箱男も、カンガルーノートも読んだけれど、彼の人となりは知らないので買ってみたんだった。帯に若いころの山口果林さんの写真が載っているのですが、とてもきれいな人ですね。

安部公房とわたし

安部公房とわたし

 

 

 ◆安部公房山口果林の師弟関係

安部公房山口果林は、桐朋学園大学演劇科の講師と生徒として出会いました。学生時代、安部公房が学生相手に劇の演出をすることに対して著者はこう話します。

安部公房作品にやっと出演できるだけでなく、学生の中でも認められたことが誇らしく嬉しかった。

すでに著名な演出家でもあった安部公房と関わり、認められることが嬉しい。ひとりの学生であった山口さんにとって、安部公房と出会い、ともに劇を作っていくことは最初は、非現実的だったことは想像できます。そしてこうも話しています。

激しい恋愛感情の酔いは、二、三年で覚めると同期の友人から教えられていたし、まだ燃え尽きていないとしても、いずれ安部公房の情熱も覚めるのだろうと、冷静に分析する自分もいた。それまで安部公房から得られるものは、貪欲に吸収したい!自身のキャリアも高めたいというのが、当時の私の思いだった。

 

自分より実力のある人、力のある人のそばにいたい、その人のそばにいて自分を高めたい。そんな憧れにも似た感情が、不倫関係に落ちった山口さんにはあったように思います。だけど、「すごい人」「憧れの人」という感情が恋愛関係、とくに不倫関係に行くことはよくあること。ブロガーのぱぷりこさんも優等生と言われた人たちが、会社で年上の上司や先輩を頼り、不倫をすると書いています。

papuriko.hatenablog.com

 

相手への尊敬や憧れ、「こんな人と知り合えたのすごい」という感情が、恋愛感情に向かうことはある。逆にいうと、そう思われる男性でないと、既婚と言うハンデがありながら女の子を落とすのは難しい。

たとえば、独身同士の恋愛であれば、多少の打算が入ってくる。一緒に生活して上手にやっていけるだろうか、経済的に困窮してないだろうか、自分にとって都合の悪い部分はないかを確認する、そんな相手の人間性以外の部分をみて考える部分はある。だけど、不倫は、場合は打算的に考えたら、まずやらない。自分にとって、まず都合のいい相手ではない(だから、月50万あげてマンションも契約してあげるから愛人になってください、が成立するのだろうけど)。だから、その打算的な気持ちを覆すくらいの人間的な魅力、憧れや尊敬といった相手への好意が必要になる。それを成立させるには、安部公房と山口さんのような子弟であったり、ぱぷりこさんのブログのように上司と部下、先輩と後半であったり、男性に立場や人気があるほうがやりやすい。

 

◆“世間からの評価”が現代のたくましさ

リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」によると、動物の雌は、「家庭第一の雄」、もしくは、「たくましい雄」を選ぶようです。本の中では、たくましい雄の基準として、生存能力の高さを表す長寿であること、食べ物を捉える能力の証となる強い筋肉、捕食者から逃げ切れるであろう長い脚など、みずからの子孫が生き延びるために有用である性質は、性的魅力となると書かれています。 

利己的な遺伝子 40周年記念版

利己的な遺伝子 40周年記念版

 

 

打算で選ぶのが「家庭第一の雄」であるならば、不倫を女の人たちが選ぶのが「たくましい雄」。食べ物をとる必要も、捕食者から逃げ切る必要もない人間が、「たくましさ」の基準として、自分よりも能力が高いこと、つまり、著名であることや組織や社会に評価されていること、自分の持っていないスキルをもっていることを選ぶのではないでしょうか。だって、それがあれば、資本主義で、お金がなくては生きていけない今を生きのびる可能性が高いから。

 

◆色恋に立場をなくすほどの価値はない

偉い人、すごい人になれば、既婚でもモテまくりなので、安部公房もきれいな女優を愛人にできたのでしょう。だけどそれは20年前の話で、最近は、倫理観がすごく問われている。実力があったとしても、反社会的な行動は批判される。これは不倫に限らないけれど、立場が下の人が、上の人とセックスしたとき「セクハラされました」と言われたとき、たちまち問題になる。不倫という相手へのデメリットがあるならなおさらそのリスクが高い。清廉潔白が求められる時代。関係が悪くなり相手に関係を露呈されたら、偉い人、すごい人であっても、立場が危うくなる。以前、本の感想を書いた青山和弘さんも女性関係が問題になり、出世の梯子を外されてしまった。どんなにおもしろいものを書いても色ボケおじさんのイメージで上塗りされて、チャンスを失うのはさびしいよね。

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mochi-mochi.hateblo.jp

そんなリスクを冒してまで、恋愛やセックスをする必要はあるのかという話になる。自分が必死になって積み上げてきた何かがあり、その結果、立派な立場を得たのであれば、恋愛にそれを崩すほどの価値はないでしょう。そんなもので人生を失うのは馬鹿らしい。

わたしの昔からの知り合いで、大手マスコミ勤務という立場を持ちながら、若い女の子のセックスフレンドをつくって楽しい生活をしているおじさんがいるけれど、彼は独身を貫きつつ、相手を選んでセックスしている。保守的な組織のなかで、独身でいるなんて変わった人と思われるだろうけど、そうしていないと、どこかで足をすくわれることを分かっているのでしょう。幸せな人はすぐに足をすくわれる世の中ですからね。