オナホ売りOLの平日

大人のおもちゃメーカーで働くOLのブログ。

腐女子カーストの人を傷つけるお節介

知り合いのブログやSNSをこっそり見るのが趣味です。よくない趣味だとも思うんですが、こっそり見ちゃいます。とくに、ちょっと苦手だなって思う人のものをつい見てしまいます。「だって、公表しているやつだしいいよね?」と言い訳をしながら。最近は、苦手だったライター時代の上司のブログをついつい見てしまうんですよね。

彼女の近状を盗み見ると、「今年の目標を立てようと思ったけど、これがやりたいというものがないからたてられない」と綴っていました。「そんな時期もあるよね」とほかの人が書いていたら思います。だけど、彼女がそう書いたことがわたしは納得できなかった。

6年前、彼女は職場の面談で、「成長が遅い、やる気が見えない、三年後のビジョンを考えた方がいい」とわたしを注意しました。ライター楽しくないな、頑張り方が分からないな、と漠然と思っていたわたしは、上司とのその面談が決定打になって退職を決めました。3年後のことなんか分からないし、とふて腐れて。だから、その記事を読んだとき「3年後を考えろってわたしに言っていたのに!! 3年後まで決まってるんじゃないの?」とゴワゴワした気持ちになりました。

 

◆私は苦手だけど、相手は気が付いてない

わたしは仕事を辞めるきかっけになるくらい苦手な上司だったけど、彼女にそれは伝わっていなかったようです。退社直後、親しい人に見せるために始めた非公開のSNSに読者申請がきました。わざわざ申請を送ったことに「ああ、わたしはこの人に苦しめられたけど、きっと気づいていないんだな」と思いました。だから、「目標が決まらない」と書く今の彼女は、わたしに「3年後を考えろ」と言ったことを覚えてないかもしれません。

彼女に限らず、気が付かないうちに加害者になってしまう場面はあります。やったほうは加害をしていることに気が付いてない。彼女はきっと、私の悪い部分を直してもらうため、と考えていたと思います。だけど、余計なお節介が人を傷つけて、ずっと残ってしまうことはある。

 最近「腐女子カースト」というマンガが問題になりました。

headlines.yahoo.co.jp

アニメやBLが好きな女性、いわゆる腐女子を悪く描いていると批判されていました。わたしは作品の一部しか見ていませんが、服装に気を配らないように見える腐女子の方に対して、そんなかっこうしてはよくないと主人公が内心思うシーンがありました。マナーがなっていない、TPOに合ってないから、きちんとした格好をしたほうがいいという意図で書かれたように思います。しかし、これも、以前の上司の言ったような人を傷つけるお節介に見えました。

仕事上必要で、清潔感のある服装をするといった場面は別として、趣味の場で、好きな洋服を着ているのに「変な格好だよ」と言われたら傷つきます。それは、人を傷つける余計なお節介かなと思いました。

以前、別のAVメーカーに勤めていたとき、コラムサイト「アム」で腐女子の方についての記事を書きました。アニメが好きな女性は同じ作品を好きだとしても、色んな主義主張があるように感じています。その中で、お互いが、お互いの好みが考えを尊重しつつ、成り立っているコミュニティだからこそ、今回の「腐女子カースト」をよく思えなかったのかもしれません。

am-our.com

 

 ◆彼女自身が追い詰められていたのかもしれない

前述の上司が、わたしに対して、意味がないなと感じるアドバイスをすることは結構ありました。当時同棲していたわたしに「一度は一人暮らししないとちゃんとできないよ」と言ったり、「モテるの?って聞かれたらモテるって自信をもって言わないとだめだよ」と言ったり。正直、仕事以外の考え方を押し付けてきてめんどくさいなと思っていました。そして、彼女はこんなことも言いました。「今は若いから許されるけど、20代後半になって、そんなふうに頼りないままだど、許されないからね」

だけど、それは嘘だなと思いました。当時も頼りなかったけど、今も結構だめな部分多いし、失敗するし、そのたびに回りに迷惑かけているし、たまに怒られもする。だけど、優しい人が多くて、なんとか許されています。わたしもう20代後半も終わるけど。

そこで、はっと思ったんです。当時、28とかそのくらいだった彼女は、わたしのような、失敗を許されている状況がなかったのかもな、と。

まわりに恵まれなかったのか、彼女自身になにかあったのかわからないけど、きっと今のわたしのように「みんな優しいな」と言えなかったのかもな。生きにくかっただろうにと、思いました。若くないからちゃんとしなきゃと、キリキリ生きていたのかもな。そう考えたら、目標が立てられないと言えるようになって、幸せなのかもしれないですね。